はてなブログにZenbackを導入するなら「記事下」カスタマイズを利用すべき
7/18、はてなブログの記事個別ページの本文下部分をカスタマイズできる機能が追加された。
これにより、ブログパーツZenbackが導入しやすくなった。7/18以前に、はてなブログへZenbackを導入していた人は設定し直した方が良い。
Zenbackは、関連記事の一覧や様々なソーシャルメディア連携機能を提供してくれる便利なブログパーツだ。
■はてなブログの衰退した"絆"を補完するZenback
Zenbackは、特にはてなダイアリーからはてなブログに引っ越してきたユーザーなら、導入をオススメしたいブログパーツと言える。
現状はてなブログは、はてなダイアリーと比べて機能が"シンプル化"しすぎて、ブログとブログのつながりは"衰退"している。はてなブログの記事には、たしかに、はてなキーワードの自動リンクが強制的に設定されているけれども、しかし、"おとなり日記"機能や、キーワードを含むブログなど、はてな故の強みを活かした"キーワードでつながる"系の集客機能は全て無効化されている。
そういう、はてなブログから失われた、関連するブログとブログをつなぐ機能を補ってくれるのが便利なブログパーツZenbackだ。
■従来、はてなブログへのZenback導入には問題点があった
これまでも、はてなブログにZenbackを導入する方法はあった。
- 方法(1): サイドバーに設置する
- 方法(1)-1: サイドバーに設置してJavaScriptを駆使して記事下部に表示する
- 方法(2): ブログのフッタに設置する
しかし、それぞれ問題があった。
方法(1)は設置は簡単だけど、個別記事ページだけでなく、ブログトップページや記事一覧ページを表示した時にもサイドバーにZenbackが表示されてしまうし、サイドバーを縦に長く占有してしまう。
方法(1)-1は、Zenbackスクリプト以外にも表示位置を調整するJavaScriptコードを貼り付ける必要があり、ちょっと設置が面倒臭い。
方法(2)は設置は簡単だけど、Zenbackの表示位置が記事の下部ではなく、ブログ全体の下部になってしまう。したがって、閲覧者がブラウザにAutoPager等を導入していると、Zenbackの手前にどんどん次のページが表示されてしまい、Zenbackが閲覧者の目に触れにくくなってしまう。
■簡単になった、はてなブログへのZenback導入
その点、今回リリースされた「記事下」カスタマイズ機能を使うと、簡単にZenbackをはてなブログへ導入することが出来る。
はてなブログの管理画面の「デザイン設定ページ」を開く。左サイドバーで「カスタマイズ」タブを開き、「記事」メニューをクリックする。「記事」メニューの「記事下」項目に、Zenbackで取得したコードを貼るだけだ。
■Zenbackのソーシャルボタン機能も設置しやすくなった
Zenbackには様々なソーシャルボタンを表示する機能もある。
しかし、はてなブログにもソーシャルボタンを表示する機能がある。困ったことにこれではZenbackのソーシャルボタン機能を導入すると同じ機能のボタンがダブって表示されてしまう。
それが7/18のリリースで、はてなブログのソーシャルボタンの表示/非表示を設定できる機能が追加された。これで、はてなブログ側のソーシャルボタン機能を無効にして、Zenbackのソーシャルボタン機能を有効にすることができるようになった。
Zenbackのソーシャルボタン機能は、以下の点ではてなブログのソーシャルボタン機能より優れている
これを、使わない手はない。
はてなブログで広告を非表示にする方法は?
はてなブログで表示されるGoogle AdSense広告を非表示にするためには、どうしたらよいのだろう?
■はてなブログで広告を非表示にしたいなら、有料コースに加入するしかない
現状、正解はたった一つだ。有料コース「はてなブログPro」 に加入し、管理画面の「詳細設定」で「記事にGoogle AdSense 広告を表示しない」にチェックを入れる他はない。本日7/18に公開され、来月8/1から適用される、はてなブログのガイドラインによって、それが明記された。
Google AdSenseについて
はてなブログには、はてなのアカウントのGoogle AdSense広告が表示されます。この広告を非表示にするには、有料コースにご加入ください。
- ガイドライン - ヘルプ - はてなブログ
なお、はてなダイアリーも長年掲げてきた「無料で広告の出ないブログ」という看板を捨て、来月8/1からは無料ユーザーの場合、Google AdSense 広告が強制的に表示されるように変更される。
8月1日から、はてなダイアリーの有料オプションにお申し込みいただいていないすべての日記で、はてなのアカウントのGoogle AdSense広告を表示させていただきます。
■デザインのカスタマイズでの広告非表示化は、はてな利用規約違反
もちろん、Google AdSense広告を非表示化するように、デザインのカスタマイズでスタイルシートを設定することは可能だ。実際に私の観測範囲内でもそのようなブログがチラホラと確認できる。しかしこれは、はてな利用規約の第6条:禁止事項3-6に示されたサービス利用上不適切な行為に該当してしまう。
「本サービス内でのページデザイン変更により、当社が標準的に表示しているヘッダ、フッタ、広告及び著作権表示を当社の許諾なく非公開にする行為」
このように、スタイルシートの設定などでユーザーが勝手に、はてなブログに表示されている広告を非表示にすることは利用規約で禁止されている。
ちなみに禁止事項を行った場合は、次のような措置が取られることが示されている。
- 新着ブログなどのパブリックページに非掲載
- ブログの公開範囲をプライベート(自分のみ閲覧可)に固定
- ブログの利用停止
- IPアドレスのブロック
- はてなアカウントの停止
- ガイドライン - ヘルプ - はてなブログ
したがって、スタイルシートでカスタマイズするにしても、Google AdSense広告がブログ記事本文よりも目立ってしまうような理不尽がないように微調整する程度に留めておいた方がよい。
もちろん、Google AdSenseのプログラムポリシーに違反しない範囲で。
【関連リンク】
はてなブログで「続きを読む」記法を"擬似的"に実現する方法を試してみる
はてなブログでは、はてなダイアリーでは使えた「続きを読む」記法が使えない。
しかし、「続きを読む」記法をはてなブログ上でも実現する方法が紹介されている。
ただし、後述するようにあくまでJavaScriptを使って閲覧者のブラウザ上で"擬似的"に再現したもの。はてなダイアリーにおける「続きを読む」記法とは挙動が異なる点がいくつかある。それは、はてなダイアリーではサーバー側で処理している部分なので仕方無いのだけれど。
■コードをサイドバーに貼るだけ
必要な作業は、上の記事で掲載されているJavaScriptコードをサイドバーに貼るだけ。簡単だ。サイドバーへのコード貼り付けは、デザイン設定ページのカスタマイズメニューで、サイドバーにHTMLモジュールとして追加すれば良い。
サイドバーにコードを追加することで、「続きを読む」記法("====")が使われている記事は…
- トップページ
- カテゴリーページ
…において、記事内の「続きを読む」記法("====")以降が折り畳まれる。そして、表示される「続きを読む」をリンクをクリックすると、記事個別ページが表示される。
■はてなダイアリーの「続きを読む」記法との違い
ただし、あくまでJavaScriptを使って閲覧者のブラウザ上で"擬似的"に再現したものなので、次に挙げる点が、はてなダイアリーとは異なっている。
- (1). 「続きを読む」記法("====")以降の部分もまず全て読み込んでから消している
- (2). 「続きを読む」に張られたリンク先は、「続きを読む」記法("====")以降の先頭箇所へのアンカーではない
要するにこれは、はてなダイアリーではサーバ側の処理で実現している部分。JavaScriptでは再現不能なので仕方が無い。
つまり、例えば、トップページの読み込みを速くしたい人にとっては、このはてなブログで「続きを読む」記法を"擬似的"に実現する方法は求める解決方法にはならない。
一つの記事にけっこうな量の長文を書く人や、YouTubeやニコニコ動画など読み込みが重いパーツ、サイズの大きな画像を大量に貼り付ける人は、複数の記事を同時に読み込むトップページの表示が重くならないように、「続きを読む」記法を使って記事を折り畳んで表示している事が多いと思う。
残念ながらこの方法では、長文もYouTubeやニコニコ動画など読み込みが重いパーツ、サイズの大きな画像も、まず全て一度ブラウザに読み込まれてから非表示になる。
したがって、この方法を利用すると便利なのは、長文記事ばかりを書いていてトップページが非常に長いページになって見辛そうで嫌だ、長文記事を折り畳んで表示したい、という場合だ。トップページやカテゴリーページの見た目をスッキリさせることはできる。しかし、ページの読み込みを軽く、速くすることはできない。
■なぜ、はてなブログでは「続きを読む」記法が実装されないのか?
それにしても、なぜ、はてなブログでは「続きを読む」記法が今になってもなお実装されないのだろう。
思うに、はてなダイアリーとはてなブログの技術上の違いが関連しているのではないだろうか。
前の記事でも書いたように、はてなダイアリーは表示するたびに記事を動的生成しているが、はてなブログは記事の一部を静的生成にすることで表示時にシステムにかかる負荷を軽減させているそうだ。
はてなダイアリーと違い、はてなブログは、はてな記法の展開を静的生成(キャッシュ化)しているそうだ。
トップページやカテゴリーページにおいて、「続きを読む」記法("====")より上の部分だけをブラウザに読み込ませようとすれば、たぶん、はてなダイアリーと同様にページを表示するたびに動的生成する処理が必要になる。あるいはトップページやカテゴリーページ用に別途キャッシュを作る必要がでてくる。恐らくは、現時点では、そういう処理をはてなブログに追加しない状態でベータテストを行い、システムへの負荷状況を観察し、部分的に静的生成化されたはてなブログと、動的生成のはてなダイアリーとの比較を行いたいということなのだろう。たぶん。
以前も書いたけれども、やはり、はてなブログ(β)は依然としてベータテストと言うよりは、まだまだシステムの骨組みの負荷耐久テストを行うアルファテスト段階なんじゃないだろうか?