そっと、はてなブログ

はてなブログのベータテストを生暖かい目で見守るブログです。

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新はてなブックマーク「ストライクウィッチーズじゃなきゃダメなんですか? ストパンじゃだめなんでしょうか」

 はてなブックマークの新ユーザーページのベータテストが招待制で始まった。


mametanuki
まめ狸
はてブロへの招待券をあげるので、誰か、新はてブに招待してくださいッ!(はてブロとはてブ、紛らわしいw)
(2011/11/22 18:47:08)
link

 しかし反応は無い。今や、はてなブログの招待状に価値は無いと見える。否、俺がボッチなだけか。孤独に泣き濡れ就寝。朝起きてみると、招待状が来ている ではないか!ありがとう。

 使ってみる。が、さっそく問題が。

■「インタレストワード」に「ストライクウィッチーズ」は登録できない

 はてなブックマークの新ユーザーページには「インタレストワード」なる機能がある。ここに興味のあるキーワードを登録すると、そのキーワードに関連した記事が閲覧できるというのだ。素晴らしい。

f:id:mame-tanuki:20111123075920j:image

え!?
ストライクウィッチーズ」と入力すると、「関連エントリーが存在しません」とエラー表示される。来春には劇場版も公開されるアニメだ。関連エントリーが存在しないわけが無い。新ユーザーページは18禁なのか?いやいや、はてな社はそこまで繊細な設計や運用は できない しない。そもそもストライクウィッチーズは18禁アニメじゃない。パンツじゃないから恥ずかしくないもん!

 「ストパン」と入力すると、これは「インタレストワード」に登録できた。
 「あいうえおかきくけこ」と入力すると、これも「インタレストワード」に登録できた。関連エントリーあるんかい?もちろん無い。

 もしや…「あいうえおかきくけこさ」と入力すると、「関連エントリーが存在しません」とエラー表示される。やっぱり!

 そうだ、「インタレストワード」に登録されるキーワードは10文字以内でなければならない、という仕様なのだ。はてなは好きだな、10という数字が…

■「インタレストワード」ではなく「インタレストタグ」と名乗りたまえ!

 はてなブックマークで10文字以内と言えば「タグ」だ。もしかしてと思って登録した「インタレストワード」で表示されるページをチェックすると、やっぱりそうだ。「インタレストワード」はユーザーがその記事をブックマーク登録した時に付けた「タグ」を見ている。

 例えば、「ストパン」で登録した「インタレストワード」をチェックするとこの動画ページが表示される。

 記事内に「ストパン」の文字は無いが、「ストパン」というタグでブックマーク登録されている。

 今回もそうだけれど、そのサービス名や機能名を聞いてユーザーが連想するモノと、実際にはてな社が提供するモノとの間のギャップが大きいことが時々ある。はてな社は言葉の扱いが少し粗雑な所がないだろうか?


はてなブログに関するユーザーアンケートに答えたよ

 たしか、デザイン以外はほぼ全て一番低い「不満」で答えるという辛目の採点で回答したと思う。

 とにかく、ベータテストとは言え、機能が貧弱すぎる。これを使ってブログを書けというの苦行に近い。はてなに対するマゾ的な愛情でも無いと難しい。はてなダイアリーですら毎日の更新は面倒なのに、それに遠く及ばないはてなブログを使い続けるなんて!

■ブログとして常用できる最低限の機能は欲しい

 最低限、以下の機能は欲しい。

■「見たままモード」と「見たまま編集」タブが用語として紛らわしい

 はてなブログには、「見たままモード」と、その「見たままモード」の編集画面にある「見たまま編集」タブとがある。これが用語として紛らわしい気が。

 例えば、現在「見たままモード」では編集画面の「見たまま編集」タブにおいて一部のはてな記法が使用できる。これは誤解無くユーザーに伝わるだろうか?「見たままモード」では一部のはてな記法が使用できる、と誤読して、編集画面の「HTML編集」タブでもはてな記法が使えると誤解しないだろうか?


トラックバック機能は、はてなブログではリストラ対象なのか?

 id:jkondo のブログ記事を読んで驚いた。リアルにコーヒーを噴いた。

はてなブログにはトラックバックを組み込みませんでした。しかしベータ版開始以降、一度も「トラックバック機能を付けて欲しい」という要望をもらっていません。ブログから、「コミュニケーションツール」としてのニーズが消えてきている事をよく表しています。

 今、ベータテスト中のはてなブログトラックバック機能は無い。しかし、正式リリースされた後のはてなブログにもトラックバック機能は実装しない可能性を示唆しているように、この文章からは読める。つまり、今私が書いているこのブログ記事からは、jkondoのブログ記事に向けて今も、そして未来も、トラックバックを送信できないのだ。

■誰のためのトラックバック

 もちろん単に「あなたの記事に言及しました」と言及元のブログ記事の書き手に通知するのであれば、トラックバック以外にも色々な方法がある。相手がはてなユーザーなら、自分が書いた記事の中に相手のはてなIDを書き込む事でIDコールを飛ばして通知する事ができる。あるいはもっと単純に、言及元のブログ記事のコメント欄に「あなたの記事に言及しました。記事のURLはxxxです」と書き込むことでお知らせが可能だ。たしかに、それでいいのかもしれない。言及元のブログ記事の書き手にアピールするだけなら、それで用は足りるのかもしれない。

 しかし、トラックバックで通知する相手とは、はたして言及元のブログ記事の書き手だけだろうか?

 トラックバックは言及元のブログ記事の読者にもアピールするものではないだろうか?少なくとも自分は他人のブログ記事を読む時、トラックバックを見る。面白い論考のブログ記事であれば、それに言及しているブログ記事もさらに面白い論を展開しているのではないか、と期待してトラックバックしているブログ記事をチェックする。

 もちろん読者への通知だってコメント欄に書き込めば事足りるかもしれない。しかし、複数人による短文コミュニケーションで綴られるコメントの場と、一人の個人が自分と向き合いながら時間をかけて推敲し書き上げた長文のブログ記事による言及通知の場とは分けられるべきではないか?

ハイパーテキストとしてのトラックバック

 自分がブログに興味をもったのは、たしか2004年頭くらいの事だとぼんやり記憶しているが、トラックバック機能について知った時に、軽く興奮した事を覚えている。

 紙の記事は文末の註に言及元を明示することで、参考にした記事へ「リンク」を張ることが出来る。しかし、言及された側の記事から言及した記事への「リンク」を辿る事は出来ない。紙の場合は未来に書かれた記事が、過去の記事に書き加える事はできない。

 一方、ブログ記事は言及元の記事へとリンクを張ることも出来るし、さらにトラックバックを送信することで言及された側の記事から言及した記事へのリンクを動的に張る事も出来る。ブログ記事は、未来に書かれた記事が過去の記事に書き加える事も出来るのだ。

 インターネットの中で出会った記事が、その後どのように言及され、どのように議論が展開していったのか。読み手はトラックバックを辿る事で追跡することができる。これは紙の世界では体験できなかったスゴイ事だと驚いた。今盛り上がっている議論の発端は何か、現代から過去へと遡る事は容易だ。しかし逆にかつて盛り上がった議論がその後どのように展開していったのかを辿る事は困難だ。しかし、ブログ記事ならトラックバックを辿る事でそれが出来る。

 トラックバックは単にフローなコミニュケーション機能ではない。ストックだ。時間を経過するごとにトラックバックを介してブログ記事が連なっていく。記事が投稿されてから何十年後もトラックバックが付くかもしれない。もしかしたら、そのブログ主が死んだ後も。そして多くの人が言及する優れたブログ記事の文末には、勲章のように数多くのトラックバックが輝くはずなのだ。

トラックバックはオワコンなのか

 それから8年近く。あちらこちらに幾つかのブログを立て、駄文を垂れ流してきた。幾つもトラックバックを送ったし、トラックバックを受け取った。

 あの当時の知的興奮は、今や恥的興奮を掻き立てる出会い系やエロ動画系サイトからのトラックバック・スパムの嵐で、自分としてもすっかり醒めてしまった。

 ネットで出会った面白い記事への言及記事のチェックは、ノイズの多いトラックバックを見るよりも、はてなブックマークのエントリーページの「このエントリーを含むエントリー」でチェックすることの方が多い。

 代替的なサービスもある。zenback も良い。アクセス数向上にも効果的だった。ただ、読み込みが重い事が多く、自分は、はてなダイアリーから外したけど…。

 確かにトラックバックは時代遅れなのかもしれない。『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵女史からは「絶対使いません。捨ててください。」と一喝されるような機能かもしれない。単なる感傷なのかもしれない。しかし、しとしとと雨が降り続く今日の天気のように、なんだか心がモヤモヤするのだ。

 今求められているブログサービスって、どんなものなんだろう?